【物件選びで独立の成功は決まる!?保存版】美容室の物件探し完全マニュアル

美容室という業種は店舗型ビジネスです。どのような物件で独立出店するかが成功する為の大きな要因となります。

そうはいっても、お洒落な物件だけを探し求めたらいいのか?

と言ったら、そんな事はありません。

あなたの独立目的に合った物件探しが成功への近道となります。

美容室の物件探しポイント①【物件の種類】

美容室居抜き物件

美容師の独立物件で一番のおすすめは美容室の居抜き物件です。

メリットは初期費用が安く抑えられる事。

元々美容室を営業していた物件なので、
水回りやガス等の基礎工事がほとんど必要ないケースが多く、

また、セット面やセット椅子、シャンプー台等の什器や備品も譲渡してくれるケースが多いので、そういったところが初期費用を抑えられる要因となります。

よく言われるデメリットは、以前営業していたお店のイメージが近隣の方には根付いており、コンセプトの打ち出しがしづらい等一昔前までは言われていましたが

今はネット集客がほとんどなので、全く関係ありません。

独立美容師さんは、いい居抜き物件があったらすぐに問い合わせしましょう。

居抜き物件を選ぶ上での注意点はこちらから
居抜き物件

スケルトン物件

「スケルトン」とは、店舗内の床・壁・天井・内装などが何もない「建物の躯体だけの状態」を指します。 簡単に言うと「コンクリートの打ちっぱなしの状態」の事で、「居抜き物件の反対の意味」として使われています。

というのがスケルトン物件です。

要は何もない状態の物件の事。

このスケルトン物件の場合は一から美容室をつくりあげる必要があるので、美容室の居抜き物件よりも資金が掛かるのがデメリットです。

メリットは、居抜き物件と違いゼロから美容室をつくりあげるので、独立美容師さんが、自分のイメージに近い美容室を完成させやすいという事。

特にコンクリ打ちっぱなしのスケルトン物件はそこまで手を加えなくてもお洒落な内装を作る事もできるので、

独立資金をなるべく抑えたいけど、ゼロから内装をつくりたい

そんな独立美容師さんにはおすすめです。

事務所物件

美容室の独立出店の際、基本的には居抜き物件、スケルトン物件で探すことが一般的ですが、

意外とおすすめなのが事務所仕様として打ち出されている事務所物件です。

独立出店したいエリアでいくら探しても居抜き物件、スケルトン物件がない場合は、事務所物件を探してみましょう。

事務所物件の貸主さんとしては、美容室等の基礎工事が必要な業種(水回りの工事等)よりも
事務所として貸したほうが何かと楽だ、というのが意向です。

そうはいってもいつまでも借主が出てこない事務所物件であれば、
貸主さんとしては多少基礎工事が入っても美容室として貸せますよ

という場合があります。

良さそうな事務所物件があったらまずは、美容室として出店可能かどうかを不動産屋に確認しましょう。

美容室の物件探しポイント②【物件の探し方】

美容室居抜き物件サイト

美容室の居抜き物件を紹介しているサイトがいくつかあるので、そのサイトから検索しましょう。

サロン不動産ネット

サロンづくり情報総合サイト

サロンプロデュース

このあたりがおすすめの居抜き物件紹介サイトです。

ネット検索

(例)
・〇〇駅  テナント アットホーム
・〇〇線沿線  テナント  ホームズ
・〇〇駅  事務所  アットホーム

このようにネット検索をかければサイトが表示されるので検索してみましょう。

今はネット検索が主流です。

ネットで気になる物件を片っ端から検索しましょう。

不動産屋に足を運ぶ

居抜き物件サイトで探しても、スケルトン物件サイトで探してもなかなかいい物件がない時は
実際に街の不動産屋に足を運んで見るのも有効です。

ネット上にあえて出していない優良物件を紹介してくれる事もあります。

美容師の独立、と伝えるとあまり親身に対応してくれない不動産屋も中にはあるかもしれませんが

しっかり希望の物件の条件を誠意を持ってお伝えしましょう。

当日いい物件が見つからなかったとしても、後日条件にあう物件を紹介してくれる事もあります。

美容室の物件探しポイント③【契約条件】

保証金

美容師の独立の際、物件契約時に支払う物件の保証金が多額の出費となります。

この保証金は家賃の何ヶ月分、という形式が一般的なのですが、目安としては家賃の6ヶ月分以内に収めましょう。

もちろん家賃が安ければ保証金が家賃の10ヶ月分でもそこまでの金額にならない物件もありますが
都内近郊で独立出店する場合はそこまで家賃が安い物件はあまりありません。

そういった意味でも、保証金の支払い目安は家賃の6ヶ月以内を基準にしましょう。

家賃

いい物件と一言で言っても、独立のパターンにもよって多少の違いはありますが→3つの独立パターン、どの独立パターンでも言えることは
美容室を出店するのであれば家賃を坪単価2万以内に収めること。

美容業は生産性の低い業種なので、固定費を抑えなければ利益が出せず、スタッフに還元できません。

家賃2万以上する物件で独立してしまうと、最初はよくても継続的に利益を出し続けることが非常に難しくなります。

もちろん坪単価2万以上の物件でも利益を出し続けている美容室はありますが、安いに越した事はありません。

物件の家賃は坪単価2万以内と覚えておきましょう。

例) 18坪 → 家賃36万以内
25坪 → 家賃50万以内

定期借家か、そうじゃないか

●「定期借家契約」とはどんなもの? 「普通借家契約」との違いとは
「定期借家契約」の賃貸物件とは、同じ物件に住める期間が決められている賃貸借契約。借り主が希望する限り、基本的には同一物件に住み続けられる「普通借家契約」とは異なり、契約期間満了になると、再契約できないケースがあります。再契約を希望する場合は、大家さんと借り主の双方の合意があれば可能です。
●大家さんが「定期借家」にする理由は?
例えば、持ち家のある方が転勤で家を一時的に離れるため、不在期間に貸し出すことで賃料を住宅ローンの支払いにできます。また、地方に別荘やセカンドハウスを所有している場合、利用しない期間を賃貸物件として活用するケースがあります。最近では遠方の実家が空き家になり、自分が住み継ぐまで、「定期借家」として活用するケースも増えているようです。

つまり、(定期借家 契約3年)の物件の場合

その物件で契約して独立し、売上も順調に上がりスタッフも増員できたとしても

契約期間の3年を過ぎたら出ていかなければならない物件、という事です。

独立出店するのであれば、移転を前提に出すとしても最低6〜7年は営業できないと何の意味もないので、定期借家物件はなるべく避けましょう。

中には定期借家物件でも再契約可能な物件もありますが、そこは交渉次第です。

安全的にいくのであれば、定期借家物件は避けた方がいいでしょう。

エレベーターの有無

1階、2階までであればエレベーターが無くても大丈夫ですが、3階以上の物件であれば必ずエレベーターの有無を確認しましょう。

どんなに見た目や条件がいい物件だとしても、3階以上でエレベーターが設置されてなければその物件はあきらめましょう。

お客様の『再来率』が低くなる傾向にあります。

美容室の物件探しポイント④【内見と現地調査】

物件内見

条件に合った物件の候補が決まったら、不動産屋に連絡して物件の内見にいきましょう。

内見の際確認する項目

・物件の視認性が悪くないか?
・他に内見者はいるか?
・申し込みはいないか?
・どれくらい空いている物件か?

事前に保証金、坪数、坪単価、美容室として出店可能か等は確認済みかと思うので、
内見の際確認する事はそんなに多くありません。

一番大切なのは、ネットや不動産屋から渡された資料で見た限りではわからない実際の建物の雰囲気を感じること。

見た目が汚い
明らかに暗い雰囲気がある
お客様が確実に再来しないであろう雰囲気がある

このあたりは実際に足を運んでしっかり自分の五感で確認しましょう。

ただそうは言っても、理想の物件はなかなか見つかりません。

お洒落な物件でなかったとしても、ある程度普通の雰囲気であれば合格としましょう。

理想が高すぎるといつまでたっても独立できないので注意が必要です。

次に大事なポイントは、その物件を検討している方が他にいるかどうかです。

内見同行してくれる不動産屋にそこは確認しておきましょう。

他に検討している方がいないのであれば、ある程度の交渉は通る可能性があります。
(家賃、保証金、フリーレント等)

また、ある程度の期間空いている物件であればさらに交渉の可能性は高くなります。

そのあたりの事情は必ず確認しておき、交渉したい点をまとめ、後日交渉の連絡を入れましょう。

あらかじめ内見時に不動産屋にどれくらい交渉可能か確認してもいいですね。

物件現地調査

候補物件に実際に内見にいき物件の視認性に特に問題がないようであれば、

次にやる事は内装業者に現地調査を依頼する事です。

内装業者選びに関しては費用を抑えるポイントがあるのですが、その内容はセミナーでお伝えしているのでここでは省きます。

興味がある方はセミナーまで→美容師独立講習Class1

そもそも現地調査は何なのか?という話ですが、いくら不動産屋が美容室として出店可能ですといっても、
それは大家さんが美容室として出店しても構いませんよ、という意味でしかなく、
実際に美容室として出店できる物件かどうかは調査しないと分からないのです。

その為、内装業者に現地調査に入ってもらい、水回りやガス、電気等美容室に必要なスペックがある物件かどうかを調査してもらう必要があります。

その際、内装業者に現地調査してもらうだけでなく、実際に物件のレイアウトをとってもらいある程度の見積もりを後日出してもらいましょう。

現地調査の結果、美容室出店に問題がない物件であればあとはその物件で契約するかどうかを判断するのみです。

美容室の物件探しポイント⑤【求人と集客】

求人

美容師の独立パターンにもよりますが、人を雇用する独立の場合は、必ず求人がかかる物件で独立しなければなりません。

その必須条件は、首都圏であれば駅から徒歩5分以内である事。

求職者の通いやすさに重視した物件で独立出店しなければ求人は全くかかりません。

ここは必ず抑えてください→物件選び

集客

美容師の独立において
どんなにいい物件で独立しても、
どんなに美容師としての能力が高くても

お客様が来てくれなければ売り上げは上がりません。

その為集客がかかる物件、エリアで独立をしなければなりませんが、
集客に関しては人口5万人以上のエリアであれば問題ありません。

大切なのはどのくらいの広告費をどの広告媒体に出すか?

また、その広告の内容の質をいかに上げていけるか?

このあたりが大切です。→独立美容師の集客にホットペッパービューティーをオススメする理由は?掲載のコツも紹介

初期費用

独立美容師が物件を選ぶ際の保証金は6ヶ月以内が好ましい、と保証金の欄に記載しましたが、あくまでそれは目安です。

保証金や家賃が高めの物件は、求人がきやすいエリア(美容師さんが働きたいエリア)かもしれないので、初期費用や固定費が高い分求人広告費は安く抑えられる可能性もあります。

そのあたりの求人、集客、初期費用のバランスをうまくとりながら物件選びをしていきましょう。

まとめ

美容師の独立物件には大きく分けると

居抜き物件
スケルトン物件
事務所物件

とありますが、費用を抑えるという点において独立の際は居抜き物件が一番お勧めです。

そこを踏まえ、物件探しはネットが主流なので、条件検索をかけて片っ端から探しましょう。

気に入った物件が見つかったらすぐに電話してください。

物件はご縁です。

いい物件はすぐに埋まってしまう傾向にあるので、躊躇してる暇はありません。

内装業者による現地調査も問題なければあとは契約をするかしないか判断する訳ですが

求人、集客、初期費用のバランスを見てよく考えたうえで決断しましょう。

そうはいっても考え過ぎて時間をかけてしまうと他の方に取られてしまう可能性もあります。

ここもスピーディーに決断する必要があります。

美容師の独立出店において物件の重要度はかなり高いので悩む気持ちは分かりますが、
完璧な物件は見つかりません。

譲れない点と妥協点をあらかじめ明確にしたうえで物件選びを進めていきましょう。

追伸

今回お伝えした『【保存版】美容室の物件探し完全マニュアル』に加えて、

失敗しない為の立地選びとは?
倒産しない為の利益の方程式ってなに?
独立目的別の物件選び方法
本当は怖い、内装業者の選び方と裏話

このあたりの内容をどこよりも詳しくお伝えしている美容師独立講習Class1を開催しております。

失敗しない独立、長期繁栄を目指している美容師の方は、ぜひご参加くださいませ。

美容師独立講習Class1

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