2019年の美容師の平均年収は¥3,147,200です。
ひと月のお給料は単純計算で12で割ると
¥262,266。
平均値としてはこのくらいなのでしょうが、実際に美容師と一言でいっても様々な美容師の働き方があります。
そうなるとこの美容師の平均年収はかなり大雑把になってくるので、
今回は美容師の働き方を6パターン別に分け、それぞれの特徴と年収を考察してみました
ぜひご参考になさってください
6パターン別の美容師の働き方 特徴
美容師型a
美容師型a…顧客に集中し、歳を重ねていく生涯現場型(幹部にならない、または、なれない)
この美容師型aの特徴はデザイナー、クリエイター思考が強い根っからの美容師さん。
または、何も考えていない向上心のないうだつの上がらない美容師さん(言い方ひどいけど。。)
前者は一つの生き方としてはとても素晴らしい生き方ですし、
そもそも多くの美容師さんが元々目指していたのはここではないでしょうか?
後者は現場美容師として高みを目指すわけではなく、かといって他の働き方を今更しようともしない、八方塞がり美容師。
両極端な美容師像ですが
前者にも後者にも共通して言えるのは
・身体が資本なので健康リスクが常についてまわるという点
・自分の労働力を対価としてお金を得る働き方であるという事
・キャッシュポイント(収入源)は自分の現場の売り上げのみ
上記の3点が共通点です。
美容師型aを生涯目指している美容師さんは
この3点のポイントを十分理解しておく必要があります。
美容師型b
美容師型b…顧客に集中しながら、幹部としてサロンマネジメントに関わる(シフトや生産性)
美容師型aにプラスアルファで、サロン全体の管理が求められます。
・身体が資本なので健康リスクが常についてまわるという点
・自分の労働力を対価としてお金を得る働き方であるという事
・キャッシュポイント(収入源)は自分の現場の売り上げと、サロン全体の売り上げ(どちらかだけでもいい)
美容師型aと違う点は、サロン全体の売り上げもキャッシュポイントになる点です。
現場の美容師としてご自身で売り上げをあげてももちろんキャッシュポイントになりますし、
それにプラスでサロン全体の売り上げも上がっていればそちらもキャッシュポイントになります
(組織の給与体系によって違いはあります)
極端な話、自分の売り上げが低くてもサロン全体の売り上げが上がっていれば評価されるので
美容師としての能力が低くても、スタッフマネジメント能力が優れていれば評価される
そんな働き方が美容師型bとなります。
美容師変化型
美容師変化型…人生や体調の変化に合わせ働き方、雇用形態を変えていく(年齢、出産、体調)
主に女性美容師さんに多い働き方がこの美容師変化型です。
特徴としては時間>お金という優先順位のライフスタイルの方が選ばれる働き方です。
お金よりも時間の方が大切、というよりも仕事に集中できない事情がある方々がバランスを取って働くための働き方とも言えます。
仕事に集中できる時間が限られている為、圧倒的な価値を提供できなければ必然的に他の働き方よりも成果は出にくい働き方となります。
美容師独立型
美容師独立型…自分のサロンを持ち、美容師として活動していく
基本的には美容師型a.bと似ていますが圧倒的に違う点は独立というリスクを背負っている点です。
リスクを背負っている分、自分のサロン全体の業績により
・自分の健康リスクが軽減できる
・自分の労働を減らしてもキャッシュポイントは維持できる(管理に回るので)
というメリットが発生します。
業績が悪ければ倒産というリスクも当然発生するので、独立される美容師さんはしっかり準備をしてから舵を切りましょう。
美容師経営者型
美容師経営者型…自分のサロンを発展させ、徐々に現場を退いていく
独立するという点では美容師独立型と同じですが、
こちらは美容師としての能力、時間よりも
経営者としての能力、時間が成功要因に大きな割合を占める働き方です。
独立しているのでいつだって倒産リスクはありますが、組織が発展すればするほど年収、自分の時間は増えていき、
それと同時に自身の健康リスクも下がっていきます。
今までの働き方の中では一番ハイリスクハイリターンとなる働き方ですが、きちんと経営を学ぶ事でいくらでもローリスクハイリターンにさせる事はできます。
美容師本部型
美容師本部型…組織全体のマネジメントや教育などに携わっていく(独立型、経営者型との併用も可)
ある程度の年商規模になってくると、その組織をより円滑に運営する為には本部機能が必要になってくるので、美容師本部型のようなポジションが必要とされます。
美容師型bと似ていますが、組織がでかければでかいほど
現場での売り上げ、キャッシュポイントがなくなっても本部業務に専念する事でキャッシュポイントを産む事が可能となります。
そうは言っても生産性の低い美容業界なので、本部業務のみで食べていけるポジションはそうそうないと思った方がいいでしょう。
6パターン別の美容師の働き方 リスク、年収、拘束時間
美容師型a
美容師型a…顧客に集中し、歳を重ねていく生涯現場型(幹部にならない、または、なれない)
リスク
リスクは健康リスクのみ。
年収
年収は美容師としてのピーク(30代半ば)を過ぎてからは下がっていく傾向にあります。
生涯年収で見てしまうと、冒頭のグラフの平均値とほぼ同等と言えるのではないでしょうか?
拘束時間
拘束時間ですが、生活していけるだけの売り上げをキープするには、単価を上げて数を減らすか、単価を変えず今まで通りの数をこなすかの二択しかないので
単価を上げられれば拘束時間は減らせますが、よっぽどの価値を提供し続けなければ難しいので、総合的にみて拘束時間は長くなる働き方でしょう。
美容師型b
美容師型b…顧客に集中しながら、幹部としてサロンマネジメントに関わる(シフトや生産性)
リスク
リスクは健康リスク(美容師型aよりは低い)
年収
年収ですが、ご自身の美容師のピークを過ぎてもサロン全体の売り上げを管理できれば年収アップは可能なので美容師型aよりも生涯年収は高くなると言えるでしょう
拘束時間
現場にいなくてもサロンの管理ができるのであれば拘束時間は多少は減るのではないでしょうか?そうは言っても雇われの身なので、そこまで極端に拘束時間を減らす事は難しいかと思います。
美容師変化型
美容師変化型…人生や体調の変化に合わせ働き方、雇用形態を変えていく(年齢、出産、体調)
リスク
健康リスク。
また、平均すると収入が低い傾向にある為、生活する上で何か(誰か)に依存せざるを得なくなる低収入リスクがあります。
年収
拘束時間が短い分、年収は平均年収よりも下がると言えるでしょう。
拘束時間
時間>お金 という働き方なので、拘束時間は平均よりも少ない働き方です。
美容師独立型
美容師独立型…自分のサロンを持ち、美容師として活動していく
リスク
借金を背負って独立するので、倒産リスクはずっとついて回ります。
サロン全体の売り上げが上がれば自分の現場でも売り上げがなくなっても収入は得られるので、健康リスクは低くなります。
年収
店舗展開をしないのであれば、1店舗の売り上げがMAXに行くタイミングで年収を増やす事も可能です。
ただ労働環境整備をせず、店舗展開もしないのであればお店は必ず衰退するので、生涯年収で考えると平均よりも少し高いくらいに落ち着くと言えるでしょう。
最悪倒産してしまうと、平均年収より低くなる可能性もあります。
拘束時間
独立して経営者になったとは言え、ご自身の現場の売り上げがメインとなる働き方なので拘束時間はある程度必要ですが
要領よく売り上げを上げサロンマネジメントをできれば雇われ時よりも拘束時間を減らす事は可能です。
とはいえ拘束時間を減らしすぎてサロンマネジメントが出来ていなければ倒産するリスクもあるので
現実的には拘束時間を減らない、むしろ増える方が多い傾向にあります。
美容師経営者型
美容師経営者型…自分のサロンを発展させ、徐々に現場を退いていく
リスク
倒産リスクと意外に多いのが
心が折れるリスク
経営者として人を雇用する以上さまざまな悩みがずっとついて回ります。
そういった様々な悩みに対し、一つ一つ向き合っていく事が経営者の一番大切な仕事とも言えますが、そこに耐えきれなくなり諦めてしまう、または心が病んでしまう経営者も中にはいます。
強い覚悟と、諦めない心を自分が持ち続けられるか?
ここをしっかり確認してからご自身の働き方を決めましょう。
年収
やり方次第です。
しっかり地に足をつけ、様々な問題が起きても諦めず前に進み続け成功した経営者は年収は上限がありません。
逆に独立して経営者になる事を、美容師の延長として捉え無知、無計画なまま独立をしてしまった経営者は年収アップを狙うどころか、
最終的に1人になってしまい生活していくのにやっとというケースが多々あります。
そういう意味では一番年収の平均値が取りにくいのがこの美容師経営者型かもしれません。
拘束時間
こちらもやり方次第です。
店舗展開に成功し組織が発展し、自分が現場に足を運ばなくても回る状態を作れれば
いくらでも自分の時間は取れます。
逆に店舗展開できず、店舗が衰退していくようであれば美容師型aとほぼ変わりません。
美容師本部型
美容師本部型…組織全体のマネジメントや教育などに携わっていく(独立型、経営者型との併用も可)
リスク
組織の規模が大きくなっている前提のポジション、働き方なので一番リスクが少ないかもしれませんが、
組織のポジションがいつまでもあると勘違いし、怠慢な仕事をしてしまうと所謂オツボネになってしまうのでポジションがなくなる可能性もあります。
年収
組織の拡大に伴い年収がアップしていくのと、ある程度の規模感の組織がいきなり倒産する事は考えにくいので
年収は一番平均値が安定して高い傾向にあるかと思います。
拘束時間
組織によって変わりますが、本部業務になるので現場でプレーヤーとして働くよりは拘束時間は少ないかと思います。
まとめ
今回は美容師の働き方を6パターン別に分けてみましたが、どの働き方にもリスクはあるのが分かりますね。
リスクを背負いたくないから独立はしないで美容師型aでずっと生きていく
という考えも、実は健康リスクというリスクがずっとついて回るんだね!?
そうなんだよ!
自分の将来を長期的視野で見た時に、リスクを背負ってでも独立するという考えは本当の意味では一番リスクが少ないのかも!?
という考えもあるよね。
この表にあるように、借り入れのリスクを背負って独立し経営者になれば
やり方次第で年収、拘束時間をいくらでも勝ち取れる事がわかります。
逆に借り入れのリスクを背負わないで雇われのポジションの場合、
どんなに能力があって成果を出しても年収や拘束時間の制限はどうしてもかかりますし、
キャッシュポイントは自分の売り上げがメインになってくるので、
一生その働き方ができるかは健康次第と組織次第になります。
何がいいかはその人次第ですが、一つ言える事は借り入れリスクを背負って独立される方は
無知なまま独立すればハイリスクハイリターンですが、
しっかり経営を学び失敗のないような独立をし、
独立後も経営を学ぶことに投資を続ければいくらでもローリスクハイリターンに出来るという事です。
美容室の数は多いけれども、その分独立した経営者の先人達から学べるノウハウがとても多い、いい時代だとも言えます。
独立を目指している方はぜひローリスクハイリターンで年収と自分の時間を勝ち取りましょう!
今回お伝えした『独立しなくても稼げる!?美容師6パターンの働き方と、それぞれの特徴、年収について。』に加えて
- 失敗しない為の立地選びとは?
- 倒産しない為の利益の方程式ってなに?
- 独立目的別の物件選び方法
- 本当は怖い、内装業者の選び方と裏話
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