独立美容師の準備の中でも大きなウエイトを占める物件選び。
物件選びに関しても色々な情報がネットで出回っていますが、正直どれもアバウトな情報が多い…
という事で、今回は3つの独立パターン
- パターン①
マンツーマンサロン(職人型ビジネス) - パターン②
夫婦サロンでの独立(家業型ビジネス) - パターン③
スタッフ雇用(事業としての美容室経営)
詳細過去ブログ→3つの独立パターンに合った具体的な失敗しない物件選びの方法をご紹介したいと思います.
パターン①
【マンツーマンサロン(職人型ビジネス)】
こちらはご自身の美容師としてのキャリア、実績、能力があれば失敗の少ない形態です。
そんなマンツーマンサロンとしてずっとやっていく覚悟がある独立の場合最も大切になる物件選びのポイント、
それは家賃の安さ。
それはもちろんそうでしょ?
と思われる方はいらっしゃるかと思いますが、1人営業だからこそ物件の家賃を極限まで抑える事が可能となります。
なぜかというと、そもそも 1人営業なので物件の広さが必要ありません。
規模感でいうと セット面1~2面、シャンプー台1台の物件で十分ですよね?
そうなると物件の坪的には4~5坪とかでも十分なんです。
そうなると、仮に物件の坪単価が1万円だとしたら家賃5万。
美容室経営における家賃の理想のパーセンテージは売り上げの5~10%です
1人で頑張って 売り上げを100万あげたら5%に収まります。
ゆるーくやって 50万の売り上げでも家賃比率は10%なので、経費バランス的にはやっていけます。
じゃあ坪単価1万の物件て首都圏にあるの??
という話ですが、もちろんありますよ。
人気のエリアや駅近じゃなくてもいいんです。
物件選びをする際は、独立パターンによって重要項目が変わります。
集客をする上で駅近であるというポイントは 関係ありません
住宅街の物件で出店した方が集客はかかりやすいケースもあります。
ということであれば、マンツーマンサロンとして出店するなら 家賃の高い駅近を避けて、家賃の安い住宅街に出店した方がいいんですよね。
1人でこなせるお客様の数なんて頑張っても一日5~6人だと思うので(価格設定にもよる)22~23日出勤だとしてもマックス110~130人くらいが限界です。
人口5万人以上の街で、衰退感のある街じゃなければ、(そのあたりはあらかじめマーケティングが必要ですね)住宅街でも全く集客には問題ありません。
というより、
家賃の高い駅近に出す意味がない
という事なります。
マンツーマンサロンでの独立美容師さんの物件選びは駅近を避け、家賃の安い郊外で坪単価1万以下の4~5坪の物件にセット面1~2面、シャンプー台1台の規模の物件に出店してください。
美容師としての能力があれば、利益は必ず出せます。
パターン②
【夫婦サロンでの独立(家業型ビジネス)】
この場合も基本的にはパターン①と同じ考えの物件選びで大丈夫です。
スタッフ数がマンツーマン独立に比べて1人多い2人になるのですが、規模的にはパターン①と同じ セット面1~2面、シャンプー台1台で十分です。
バイトを1人雇ったり等、後々増員を考えている場合は セット面3~4面、シャンプー台2台くらいの規模感にしておくのもありです。
その場合 坪数的には10坪ほどになるので、坪単価1万で家賃10万となります。
美容室経営における家賃の理想のパーセンテージは売り上げの5~10%なので、2人で100万あげて家賃比率10%、2.5人(バイトを0.5とする)で200万あげて家賃比率5%となり、経費バランス的には問題ありません。(1人頭の生産性は80万なので達成できない売り上げではない)
あとは家を建てるタイミングで1階をサロンにしてしまうのが、自宅の家賃(ローン)にサロンの家賃が含まれるのでランニングコスト的にはこれが一番いいやり方ですね。
ただローンの問題や、離婚したらどうなる??等のリスクもあるので一概におススメは出来ませんが。。
なので夫婦サロンでの独立の物件選びとしては(住宅兼美容室以外の物件の選び方)
駅近を避け、家賃の安い郊外で坪単価1万以下の4~5坪の物件にセット面1~2面、シャンプー台1台の規模の物件
またはバイト程度の増員を後々考えているのであればセット面3~4面、シャンプー台2台の坪単価1万以下の10坪ほどの物件に出店してください。
ご夫婦の美容師としての能力があれば、利益は必ず出せます。
パターン③
【スタッフ雇用(事業としての美容室経営)】
スタッフ雇用の独立の物件選びの場合、①②とは考え方か全く違ってきます。
美容室経営において、集客は駅近だろうと住宅地だろうと適切な広告媒体で適切な広告費をかければどうにかなります。
お金をかけてもどうにもならないのが
求人
求人をかける前提で、ある程度の規模感の物件を契約したのにもかかわらず駅から徒歩12分、とかの立地選定をしてしまった場合、求人はかかりません。
首都圏であれば電車が通勤手段としてはメインかと思うので、求人をかけていきたいのであれば、
駅から徒歩5分圏内
>ここは必ず抑えましょう。
要はスタッフの通いやすさを最重要ポイントとすること
スタッフ雇用パターンで独立美容師になっても、店舗展開する上で求人がかからない、かかりにくい立地の物件を選んでしまうと、後からどうしようも無い…という事になりかねません。
スタッフ雇用の独立パターンでは、駅から徒歩5分圏内という条件は物件選びの上で必須となります。
次に物件の規模感です。
これは、スタッフを雇用し店舗展開をしていく上では物件の黄金バランスが存在します。
それは、18~20坪、セット面5面シャンプー台2台という規模感。
1セット面を70~80万売り上げだとした場合 350~400万ほどの売り上げが上がる物件です。
坪単価1.5万だとすると 家賃25万となり、 250万売り上げれば家賃比率10%にはなるので美容室の安定経費バランス的には問題ありません。
スタッフ数は7~8人まで雇用できる物件の規模感なので、出店に備え余剰人員を抱えることも可能です。
7人で売り上げ350万を達成したら、育った右腕スタイリストとアシスタントを顧客を持って行かせ近隣の物件に2店舗目を出店することが可能となる規模感です。
最悪スタッフが自分1人になってもやっていける規模感でもあるので、展開もできるし失敗しにくい物件でもあります。(坪単価1.5万だと多少厳しいかもですが)
駅近なので坪単価1万以下は厳しいかもしれませんが、 家賃の高さはイコール求人費用として考えることもできるので、人を雇用する独立の場合、 求人、初期費用、ランニングコストのバランスをトータルで見ながら判断する必要があります。
ですので、スタッフ雇用(事業としての美容室経営)独立の場合の物件は駅徒歩5分圏内、坪単価1.5万以内の18~20坪、セット面5、シャンプー台2台の物件に出店してください。
展開しやすく、失敗しにくい黄金バランスです。
物件まとめ
いかがでしょうか?
美容師の独立をする上でおすすめの物件、といっても独立パターンによって考え方は全く違ってくるという事がお分かりになったでしょうか??
それぞれの独立パターンの物件選びをまとめると
- マンツーマンサロンでの独立美容師さんの物件は駅近を避け、家賃の安い郊外で坪単価1万以下の4~5坪の物件にセット面1~2面、シャンプー台1台の規模の物件
- 夫婦サロンでの独立の物件は駅近を避け、家賃の安い郊外で坪単価1万以下の4~5坪の物件にセット面1~2面、シャンプー台1台の規模の物件
- スタッフ雇用の独立の場合の物件は駅徒歩5分圏内、坪単価1.5万以内の18~20坪、セット面5、シャンプー台2台の物件
ということになります。
もちろん例外もありますが、基本的にはこの考えに沿って物件探しをすれば物件選びによる独立の失敗はほとんど起きないはずです。
ぜひご参考に。
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