美容室の開業資金の使い方を先人から学ぶ!失敗するNG例3選も紹介

美容師としての経験を積み、そろそろ自分の美容室開業も視野に入れた時、さまざまな夢や理想が広がることでしょう。

それらを実現する為には、そのための資金についても考えおかなければなりません。

開業資金の調達方法や、開業資金の相場などは以前のブログでまとめましたが
『裏技有り』美容師の独立に一番必要な独立資金の調達方法

美容師の独立資金のポイントはココ!調達から使い方までを徹底解説。

今回は実際に独立された先人達の開業資金におけるNG例をまとめました

ぜひご参考になさってください。

美容室の開業資金の使い方で失敗しない為の正しい優先順位とは?

美容室の開業はあくまでスタートです。

開業したはいいけど資金がなくなってすぐに倒産、とならないよう正しい開業資金の優先順位を把握しましょう。

美容室の開業資金、優先順位第1位
『運転資金』

美容室の開業時に、なによりも最優先で確保すべきなのが運転資金です。

開業前にどんなに多くの顧客売り上げを持っていたとしても、開業した美容室に顧客の方が全員ご来店してくださるわけではありません。

また、どんなに独自の集客ノウハウがあったとしても、開業する美容室のエリアで今までと同じように集客できるかどうかはわかりません。

美容室を開業してから黒字化するまで半年以上かかる先輩美容室経営者さんも多くいらっしゃるので、
半年間赤字が続いても運営できる運転資金の確保をまずは第一優先に考えましょう。

運転資金200万は最低でも確保するべきです。

美容室の開業資金、優先順位第2位
『広告費』

美容室の開業と広告は必ずセットで考えなければいけません。

どんなにお洒落な美容室を開業できても

どんなに素敵なデザインを提供できても

どんなに質の高いサービスが提供できても

お客様が来なければ何もできませんよね?

美容室の開業にあたって、運転資金と同じくらい広告費の確保は大切になります。

美容室の開業資金、優先順位第3位
『内装工事費』

多くの美容師さんはこの内装工事費を優先順位第1位に考えてしまいます。

気持ちは分かります。

分かりますが、その考えで美容室の開業を進めてしまうと後で必ず後悔します。。

繰り返しますが、美容室の開業資金の優先順位1位2位は運転資金、広告費で
多くの美容師さんが優先順位1位にしてしまいがちな内装工事費は
後回しにするべきです。後々結果的に良かったと実感するでしょう。

(もちろん予算があれば拘っても大丈夫)

美容室の開業資金で失敗する使い方NG例1『物件』

出したい物件(エリア)で美容室を開業してしまう

多くの美容師さんが内装工事費を優先順位1位にしてしまうのと同じで、

多くの美容師さんは出したいエリアの出したい物件(人気エリアの人気物件)で美容室の開業を進めてしまいます。

それが悪いわけではありませんが、人気エリアになればなるほど家賃が高くなり、
家賃が高いという事は美容室の開業時に支払う物件の保証金も高くなります。

仮に物件の保証金が家賃の6ヶ月の場合

  • 家賃20万→家賃20万×6ヶ月→保証金120万
  • 家賃40万→家賃40万×6ヶ月→保証金240万

とこのように、家賃が倍になれば保証金も倍になります。
(人気の物件は保証金が家賃の6ヶ月以上も当然あるので実際は家賃の倍以上かかる事もある)

もちろん開業資金が潤沢にあり、物件の保証金を多めに支払っても運転資金と広告費がしっかり確保できるのであれば問題ありませんが、

大体の独立美容師さんの独立資金は1000〜1500万ほどです。

どんなに出したい物件が見つかったとしても、運転資金、広告費が確保できなくなるほど物件の保証金が高い場合は諦めて他の物件を探しましょう。

融資が確定する前に物件本契約を交わしてしまう

先人達の最大の美容室開業資金におけるNG例はここかもしれません。

美容室開業の流れですが、まずは物件を決めなければ融資の申し込みができません。

物件が決まると同時に金融機関に融資の申し込みを行う流れとなります。

ここで大切なのは、融資の申し込みから融資の確定までは1〜1ヶ月半ほどかかるという事。

また、物件の本契約を交わすには物件の保証金の支払いが必要だという事。

その為、気に入った物件を他の人に取られないようにする為
多くの美容師さんは融資が確定していないにもかかわらず、
先に自分の自己資金から物件保証金を支払い本契約を交わしてしまいますが

万が一融資が降りなかった場合、その自己資金から支払った保証金は返ってきません。(例外もある)

融資が降りなかった為美容室の開業資金が足りず開業はできないけど、

物件の保証金150〜250万ほどは戻ってこないという悲惨な状況になってしまいます。

そうならない為には融資が確定するまで物件を仮契約として抑えてもらう交渉が必要です。

もちろん他の申込者がいるようであればその要望が通らない可能性はありますが、

ある程度長い期間空いている物件であれば、こちらの要望が通る可能性は十分にあります。

それか1ヶ月分の家賃を手付金として払うよう要求されるかもしれませんが、

融資が降りなかった場合最悪手付金は戻ってこないかもしれませんが、保証金全てを丸々支払うよりはマシです。

そのあたり慎重に判断しましょう。

物件契約のトラブルに関して詳しくはこちらから→美容師の独立でよくあるトラブルとは? 原因と対処法を解説

交渉せずに物件契約を交わしてしまう

美容室の開業資金に余裕を持たせる為には、物件交渉も大切なポイントです。

交渉余地がある物件にも関わらず無知な為に交渉を一切せず
先方の要望通りに話を進めてしまわないよう、あらかじめ情報を把握しておきましょう。

物件契約を交わす際に交渉したいポイントは下記

  • 家賃の値下げ交渉
  • フリーレントを入れられるか交渉
  • 残置物があら物件の場合、その処理費用を出してもらえるかの交渉

*フリーレントの詳細はこちらから→フリーレント交渉がしやすい物件は?時期は?

ただここで大事なポイントは交渉しすぎて大家さんに嫌がられないようにする事。

あまりにもこちらの要望を多く出すと大家さんに面倒くさがられて契約自体が白紙になる事もあります。

どのくらい交渉が可能かをあらかじめ不動産屋に失礼のないように聞いておく事が大切です。

美容室の開業資金で失敗する使い方NG例2
『広告費』

広告費は美容室の開業とセットで考えるべきですが、正しいタイミングで適切な広告媒体に資金をかけることが大切です。

開業してから集客の様子を見て広告判断をしてしまう

美容室の開業時に圧倒的に多いのがこの例です。

なるべく資金を残しておきたい、という理由からとりあえずホットペッパーに掲載しておき

あとは出店してからの集客反応を見てから判断しようと皆さんしてしまいますが、それはNGです。

様子を見てから広告費をかけるという考えではなく

美容室の開業時は半年から1年間の広告予算を決めて
それを使い切る事が何より大切になります。

その結果予想よりも多く集客できたのであればすぐにスタッフを増員すればいいだけ、

仮に思ったより集客できなかったとしてもデータは取れるので修正がききます。

一番ダメなのは広告費を抑えた結果集客できなかったパターンです。

その時すぐに動いたとしてもすぐに集客できるわけではないので、無駄な赤字期間を作ってしまいます。

そうならないように広告費は開業時に予算を決めて必ず使い切りましょう。

やたらとホームページに資金を費やしてしまう

広告費をかける広告媒体は色々ある時代ですが

その中でも自分の念願かなって自分の美容室を開業したので、自店のホームページにすごく拘って資金を使い込んでしまう方も割と多いのですが

美容室の開業時にいくら拘ったホームページを作成しても結果には結びつきません。

*集客に関して詳しくはこちらから*

美容師の独立に欠かせない集客方法と考え方

ホームページはお店の顔なので、そこに資金と労力を費やしたい気持ちは分かりますが、

よほど事前に作り込んでおかなければ美容室の開業時の集客にはマッチしません。

おススメはホットペッパーとチラシの集客方法です。

*詳しくはリンク先からご覧になってください*
独立美容師の集客にホットペッパービューティーをオススメする理由は?掲載のコツも紹介

美容室の開業資金で失敗する使い方NG例3
『内装工事』

内装工事を開業資金の優先順位1位としてしまう

何度も言いますが美容室の開業はあくまでスタートなので、生き残る為に必要な優先順位は
①運転資金→②広告費→③内装工事費の順番です。

理想の美容室を作るために、本来確保しなければならない運転資金と広告費を削って内装工事費に多くの資金を費やしてしまう事が
最も多くの美容室経営者達が後々後悔してしまう原因となります。

何度でもこの優先順位を確認し、美容室の開業資金を適切に使いましょう。

内装工事に完璧を求めてしまう

これも先程の項と同じですね。

理想の美容室を作りたいという気持ちはもちろん分かりますが、予算の中で抑えなければなりません。

内装業者さんは、なるべくいいデザインを作りたいと親身に思ってくれていればいるほど様々な提案してくれますが、その提案を全て受け入れてしまうと予算はあっという間にオーバーしてしまいます。

そうならない為にもあらかじめ内装工事費の予算をお伝えしておきましょう。

理想の美容室がつくれれば利益が出るかといったらそんな事はありません。

シンプルな作りでもしっかり自店の売りを発信できていれば見込み客はお店に定着してくれます。

美容師の延長のまま美容室の開業を進めるのではなく、

経営者として利益確保をベースとして美容室開業を進めましょう。

まとめ

独立はあくまでスタートです。

美容室の開業資金は無限にあるわけではないので、きちんと優先順位を把握し

まずは生き残ることが何より大切。

どんなにオシャレな美容室を開業しても、
どんなにお客様にいいデザインを提供しても

資金がなくなれば美容室は潰れてしまいます。

独立の理想と、現実の資金とのバランスをうまく取りながら

理想を取り入れつつも、資金をしっかり確保できるような独立が失敗しない為には必要です。

追伸

今回お伝えした『先人から学ぶ、独立美容師の開業資金 使い道NG3選』に加えて

  • 失敗しない為の立地選びとは?
  • 倒産しない為の利益の方程式ってなに?
  • 独立目的別の物件選び方法
  • 本当は怖い、内装業者の選び方と裏話

このあたりの内容をどこよりも詳しくお伝えしている美容師独立講習Class1を開催しております。

失敗しない独立、長期繁栄を目指している美容師の方は、ぜひご参加くださいませ。

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